このレビューはネタバレを含みます
Mid90sの若さから滲む痛々しさみたいなものはない。
その代わり、ドキュメンタリー映画故の目を背けたくなるような現実的な不安や恐怖が常に映画に纏わりつく。
それでもこの映画を直視出来たのは、不安や現実から目を背ける登場人物たちが楽しそうにスケボーをするシーンが挟まれるからかもしれない。
登場人物達の人生に常にスケボーが寄り添ってる。
自分が最低だからクソみたいな人生を送っていることを理解するザック。
喧嘩別れした親父の愛情を、黒人としての誇りを年を重ねたことで知るキアー。
継父から暴力を受けてきたことを、実の母と面と向かって話し合うビン。
結婚相手と別れたり、家族と離れたり、友人と疎遠になっても、今後も常にスケボーは彼らの側にいるんだろうと思った。