さとし

天気の子のさとしのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
3.8
悪夢から一夜がたちアニメ映画に貢献するには自分が何が出来るのかを考えて出した結果が普段見ないアニメ映画を見て見ようという結論に達しました。

自分にできることは作品を見て感想を書くことぐらいしかできないので、無力さを感じます。亡くなられた方の無念さは計り知れません。

この作品のエンドロールを見た時にこんなにスタッフが大勢いて2時間の作品に仕上げてるのだと感じました。思わず名前を見ただけで泣きそうになりました。こんな気持ちは初めてです。

この作品が京アニの作品ではないことはわかっていますが、何かをしたくて見にいきました。「リズと青い鳥」は去年見ました。ちょっと自分向きではなかったと記憶しています。まあ、でも絵が綺麗でした。機会があったらまた見たいです。

さて、これはいい所と悪いところがハッキリ出た作品に感じました。いいところは絵が綺麗だったことやキャストのヴォイスワークがよかった点です。あとメッセージ性のある映画だなと感じました。何を言わんとしてるかは分かりました。

そういう意味ではよかったのですが、それ以外の部分で良いところを見つけるので必死でした。悪いところが目立ったと思います。「君の名は」が良すぎたのかもしれませんが、あの作品のハードルは越えられなかったように思います。原因はハッキリしています。


それにしてもアニメが綺麗で最高でした。青空とか東京の街並とか素晴らしかったです。電車が走った感じとかどうやったらあんな風に描けるんだろうと
思いました。

あと声優キャストがみんなのびのびとやっていた気がします。小栗さんが一番自由にやっていた気がします。どの役も良かったです。あと平泉さんが出て来て気づいたときはちょっと嬉しかったです。

メッセージ性もいいですね。結局は人間が地球をダメにしたとか大人次第で子供がどういう人間になるかは決まるみたいな解釈と捉えました。「ビリギャル」のダメな子供がいるんじゃない、ダメな指導者がいるだけだとリンクしてますね。個人的にはその辺りが良かったです。

さて、ここからは悪い点なのでこの作品が最高に好きだったという方には読まないでください。

まず気になったのはオチです。「君の名は」のオチと比べると月とスッポンくらいの差があります。なぜなら「君の名は」のオチはありえなそうであり得ると思いました。

他人の夢の中に入り込んだ上にプラスアルファーみたいな話は斬新だった上に現実に起きそうだったから良かったんだと思います。

ところがこの作品のは完全に現実味がないと思いました。だって世界の一部が晴れたらどこか雨のところが出てくるのは当たり前じゃないですか?作品の”まあいいか”みたいな感じが如実に表れています。

それだけではありません。最後まで不明な点がいくつかありました。そもそも主人公はどうして実家へ帰りたくなかったのか?よほど実家へ帰りたくない理由がきっとあると思って待っていたんですが、ありませんでした。非常に残念かつ勿体無いなと感じました。

それから、拳銃の出所がよくわからなかったです。あのイカツイ男はどこから手に入れたのかが知りたかったです。

そして、最大の意味不明ポイントは最後の「初告白」ってあのタイミングで言うかな・・・。あれはないですね。人がその前に起きたことをプロセスしてる最中にあのタイミングで「初告白」って言われても目が点になるだけです。よくわからなかったです。

まあ、予告編を避けようがなかったのですね。予告編負けしてます。
非常に残念です。チキンなので一応オススメはしておきます。
さとし

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