さとし

プリシラのさとしのレビュー・感想・評価

プリシラ(2023年製作の映画)
4.3
これは驚きました。
ほぼプルシラさんに共感しました。

私は小さい頃にアメリカのメンフィスで育ちました。エルヴィスの家ことグレイスランドは何回も行きました。ギター型のプールやビリヤードテーブルは懐かしさを感じます。プールは今作では出てこないかもですが・・・。それはそうと奥さん視点から物語が展開されバズ ラーマン版「エルヴィス」と違い派手ではなくムードというか雰囲気がカギを握る物語で奥さんから見たエルヴィスってどんな人なんだろうというのが見れる作品です。

まずケイリー スピーニーが演じるプリシラさんが良かったです。若干エルヴィスと出会う前の彼女がどういう人なのかがあまり描かれていないのが残念でしたが、物語の焦点に早く行かなきゃならないので急いだ気持ちもわからなくはないです。話を戻すとケイリーは14から大人までを演じきりすごい娘が出てきたなという感じです。あとメイクとかプリシラさんの衣装は良かったです。なんというか10代の娘に大人のメイクをさせたらこんな感じだろ追うなと思いました。悪い意味で重く感じました。ヘアーも同様ですね。もう見せ物としてしか扱われていないのは明白でエルヴィスは許せんという感じでした。

関係性としてはエルヴィスのペットでしかなくてあのプレゼントの犬そして、その周囲にある小さなオリはいかにもエルヴィスは奥さんを妻としてではなくてペットとしてというかこの粉に何をしても刃向かってはこないだろうという典型的なダメ関係だった印象です。おそらくこの映画は男と女で味方が変わると思うのですが、ソフィア コッポラが監督なのでどちらかというと女性向けだと思います。でも、私はすごく奥さんの感じてることを肌で感じたのですごく衝撃的でした。例えば、エルヴィスが奥さんにモノを投げました。プリシラさんは恐怖を感じました。ところが次の瞬間にエルヴィスがあんなふうに謝ってきたら余計許せなくなったという女心を上手く表現してるなと感じました。そこはさすがソフィアコッポラですね。あと最後に音楽チョイスが素晴らしかったです。エルヴィスの曲を極力使わずはすごいなと思いました。ラストのドリー・パートンのあの名曲を使ったのは意味があると思います。ドリー・パートンはあの曲の権利を半分エルヴィスに譲るのを断ったことで有名でそれでああいう終わり方になったんだと思います。

まあ、個人的には衝撃的でしたが、理解できることの方が多かったです。人々が共感しなくても私は共感しました。
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