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天気の子のkochabのネタバレレビュー・内容・結末

天気の子(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

今回は項目ずつに分けて記してきたいと思います。

1.今回は公式スポンサー様が多いのねw。

ま~、前作「君の名は。」が爆発的大ヒットだった、そしてその直後だけあってか、公式スポンサー様を初め、使ってもいいよ~、というところが多かったのか、いや、新宿の町並みとかが綺麗、というよりも「情報量多いな~」、と言う感じ。広角的な広がりは綺麗なんですけど、今までの作品は雲とか空とかの世界観が綺麗だっただけに、本作の情報量多いシーンはワンカットワンカット、背景さんが毎回大変だったのではなかったかな~、と思います。

2.「君の名は。」の資産。

多分一度見れば前作「君の名は。」での登場人物達に気がつくはず。スタッフロールにも役名が出ておりますので作品本人、と思って間違えないはず。それでも「出しすぎじゃない?」と思う事も。こういうのはワンカットだけ出ている、位で良かったのになぁ~、とも思えるのですが。というか資産を使うよりももっと本作でのシーンに気を遣ってもらっても...。
ま、時間軸としては『言の葉の庭』<『君の名は。』<『天気の子』、という流れそのままですね~。

3.はしょりすぎ・

見終わってからの考えることに「なんで?」と思う事がいくつか。例えるならば
・主人公である帆高がなぜ家出をしてきたのか?
・陽菜の力は継承されるものなのか、選ばれたものなのか?
・晴れの力を使ったための副作用とは?雨は「止む」のではなく一時的にプールされて、それがどこかに転移して「降ってくるのか」?
・雨に紛れていた謎の生物とは?

そして、

・積乱雲の上にあった世界は?

と言ったようにある意味「疑問だらけ」ですw。( ̄∇ ̄;)エ?
小説は読んでいないのでこちらには記されているのかは分かりませんが、もうちょっと映画の中で「語って」も良かったのではないかと思います。それで上映時間が30分程度長くなったとしても、ね。しかし上映時間が長くなる、ということは1日の上映回数が減ってしまう恐れもあるので、本稿1に戻る話としたら...。

4.「世界を変える」とは?

今回、監督自身も「賛否がある」とおっしゃっていた記事やインタビューを拝見して筆者も知っておりましたが、言っていたところは終わり方にあるな、と私は実感いたしました。

まずそもそも論。

物語の多くはまず「主人公の成長を楽しむもの」であると私は考えます。例えば話の始めと終わりでいかに強くなったか。気持ちが変わったか、それらを確認するものでもあります。それと同時にそこにある世界観は実は「変わらないもの」である事が前提になっているんだな、と本作を観て思いました。例えば「悪の魔王から世界を救ってくれ」という話があったならば、それは悪の魔王によって変わった世界を「元あった世界」に戻してくれ、という現状に則った世界、連綿として続く世界にしてほしい、という「願望」も含んでいます。それに拠って物語に安心感を与えているのだと思います。

翻って本作のお話。

本作はハッキリと本人達が「世界を変えてしまった」と言っております。そう今までのそもそも論からすれば完全に外れた話。ゆえに安心感がなくなり、話が不安感になってしまっている、と思っている方も多いのでは。しかし筆者から観るならば、これは監督、制作陣による「意図的」というよりは「挑戦」と言っていいネタだと思います。だから見終わってからの私としては話の落としどころの感想として「そうきたか~」と思ったのが一番でした。(。-∀-) ニヒ♪

ただ、世界が変わってしまいますが、映画としての「配慮」はされていますね。この終わり方でなにも説明がないと洪水や津波等で被害に遭われた方にはショッキングな映像、ととらえる方もいらっしゃるかと。そこで「江戸時代は~」と言ったような防御的な伏線も張られていました。

5.世界を変えた上ぐらいの「想い」とは。

さて、ここは4項と絡むところ。結果主人公二人にとって、というか、帆高が「世界を変えてでも守りたかったもの」があったわけで。そこがテーマ、というか制作陣の思いが詰まっているのではないか、と。主人公達をエゴイストと呼ぶのか?それともそれだけ強い思いがあった、ととるのか。(多くの観客は後者と筆者は考えますが)そこを映画全体として観客に問うているのだと想います。

ここまでが映画全般の話。

声優さん達は聞きやすかった、違和感なし、というか本田翼さんとかはこのまま声優でもいけんじゃないの?と思っておりますが、小栗旬さんはな~。いまいちキャラとその存在感があってなかったような...。もうちょっと年配でいい人いなかったのかしら?

ただ、舞台が新宿、代々木を初め、田端やお台場であったりと、これでまたマラニックで廻るコースに組み込めるネタができたな~、と思うのが映画好きでもありランナーでもある筆者の正直な感想ですね。

筆者は新海誠監督作品としては大いにアリ、でしたよ。もう一度ゲストキャラ見つけたいわww。(^^ゞ
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