ジョニーJoe

黒い司法 0%からの奇跡のジョニーJoeのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.3
最初の5分位で、もう泣きそうだった。
観る者に実感を伴う描写・流れが途切れず、最後まで目が離せなかった。

いい意味で、これは単に “勝利” だけを描く物語じゃなかった ── (残念ながら)いまだに至るところで、信じられないようなinjusticeが この瞬間も起こっていると暗に語る作品。
その意味で、ありがちな実話モノの「“勝利” 映画」より、意味が重いと感じた。

マイケル・B・ジョーダンの抑制の効いた佇まい。
ジェイミー・フォックス、ブリー・ラーソン… その他キャスト陣も、派手な演技よりも、時に凄味を感じさせ、時に 肝の据わった現実の人物に共通の、“語らずして表れる” リアルさ に、感情同化の度合いが増す。

よくある史実モノ・法廷モノと片付けずに、こういうのは一目 観た方がいい、と個人的に改めて実感。
“…それに比べて、僕らは、この時代は、恵まれてる” とか、そういうレベルの話じゃなかった。いま日本でも この瞬間、実際に起こってるであろう現実。