「負け犬は、君らじゃなくてオレの方だ」
後味が清々しい。でも単なる感動コメディと片づけるのは もったいない。
鬼コーチの過去が明らかになる過程が、すこぶるイイ。
(それにしても、あんな過去… 僕だったら耐えられないだろうなぁ…)
それを予感させない全編の彩りは、独特のセンスを綱渡りするドタバタ道。
この辺りのバランスとストーリーテリングを含めて、隅々まで “タイカ・ワイティティ印” 。
(実話モノで あんなクライマックスの描き方をした映画は そうそう無いのでは? 笑)
この監督は最後まで手を緩めないので、エンドロールが終わっても席を立たないように(笑)。
サモアに根付く“第3の性” の概念も、無理なく織り込んで語り、それが最後に繋がっていく。
いろんな意味で “寄り添い” の映画。