ジョニーJoe

6月0日 アイヒマンが処刑された日のジョニーJoeのレビュー・感想・評価

4.0
惹き込まれた。こういう映画が観たかったんだなぁ ── 歴史的な“傷”に関して、実際に存在していた多様な反応や日常の影響とかを肌身で垣間見るような。
先入観的な“ホロコースト主題の映画”とは 全く違う語り口。

前知識に乏しくても、驚くほど繊細な部分を捉えた表現と展開にグッと心掴まれるけど、ハリウッド的に安易なカタルシスや爽快感に持っていかず、全体に盛り込んでいる中身も、かなり緻密。

非人道的な分断や戦争が この日本でさえ近しく感じられる状況が進行している今、かなり響くものがあった。まっさらで観て感銘を受けた今、さらに背景や情報を入れて何度か観直してみたい。

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渋谷哲也さんのアフタートークも、30分弱という かなり限られた時間枠ながら、劇中の細部を納得に繋げて、新たな興味へと導くような、素晴らしく有意義な内容で、今回の映画体験を途轍もなく底上げして下さった。