【感想】
青色以外は受け付けない強迫観念に囚われた父親と、それを支える息子の物語。
青色のモチーフだけで突き抜ける話なので短編じゃないと難しいだろうなと思うと同時に、青い犬の物珍しさ以外にはあまり面白さを感じられなかったので、どうしても一発芸的であり、全体的に浅い(薄い)印象しか残らなかった。
ドラマ性を尊重するなら短編だから時間が足りない感じがするし、奇抜な話に軸を移すにしても青色だけではインパクトが足りないので妥協点を探った結果がこの仕上がりなんだと思うけど、色への強迫観念モノはどこかで観たことあるし、短編だからとはいえもう1つや2つ突飛なアイデアを放り込まないとさすがに薄味すぎる。
それにしてもフランス映画は美術における原色の尊重と顔を青く塗るのが御家芸のように脈々と受け継がれているな。