うるせえよ宮本。ダサいんだよ宮本。みっともないんだよ宮本。でも、最高だぞ宮本。正直自分の感情が何なのかよく分からないんだけど、感動していることははっきりとわかる。宮本をかっこいいとも思わないし、観終わった後にスッキリもしない。特に誰かに感情移入もしなかったし、精巧に作られた映画だとも思わない。ただそんなの全部しゃらくさくて、どうでもいい事なんだ。宮本が爆発してるんだもの。宮本は狂ってると思う。ただ狂気のさらに先にいった人間はどこか神々しくて、美しくもある。宮本は最低に醜くいんだけど最高に美しい。リミッターなんかクソ喰らえだよ。そういう人間を見ていると、「可笑しい」と思う感覚が段々とバカになっていくのを感じることができた。池松壮亮と蒼井優が素晴らし過ぎて、もうこの二人だけでも映画が成り立つんじゃないかと思った。勿論脇を固める人達も最高で、特にピエール瀧がものすごく良かった。観ていて辛いし、ものすごく疲れるんだけど、この映画を観て本当に良かったと思う。
