少しの愛と美味しいご飯があれば、人は生きていけるのだ、という優しい世界。
LGBTを題材にした作品は多いけど、それらの言葉にすら定義されない関係性や生き方がなんとも自由だった。
亡くした妻を理解するために、彼女が好きだったおはぎを食べる。料理を勉強する。花柄ワンピも着ちゃう。
故人を愛おしむため、知るためにしたことが、逆にどれほど自分が愛されていたのかの発見となり、その愛をまた違う誰かのために築く。
板尾さんがワンピ着てるとコントなんだけども、誰かになりたい、真似する行為ってなんかわかるな〜って思えた。その人の気持ちになれる手っ取り早い方法というか。
周りがすんなりと受容するいい人ばかりで、都合のいい世界ではあるんだけど、みんながこんなふうに考えて世間の常識や自分の思い込みの呪縛から解放されて生きられるといいよなって思えた。
冒頭、主人公が別居中の夫と小洒落たレストランで食べるコース料理と、結婚3周年のお祝いケーキが気まずくて美味しそうじゃないのが辛いんだな〜
わたしサプライズされるの苦手なんだけど、それって実は相手によるものなんだって気がついたわ。