みかぽん

イン・ザ・ハイツのみかぽんのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
3.9
ワシントンハイツってどの辺りだっけ(?-?)。と先ずはアタマを巡らせた。
以前、NY郊外のウェストチェスター郡に所用があって、グランド・セントラル駅からの郊外列車(「恋に落ちて」の二人が出会う列車ね🙂)を利用した際、125丁目のハーレムで停車するとその先はずーーっと通過で、しかし街並みは続き、その風景を車窓から眺めながら、ハーレムより北の住人はどんな人々なんだろう、とつらつら考えていた記憶はあるんだけど、そうか。あの景色はヒスパニック系の皆さんが多くが住んでいるエリアだったのね🙂。

ここ数年の地価高騰で住み慣れた地を追われる住民については、「ブラインド・スポッティング」でも詳しく描かれていたし、最近、マイケル・サンデル教授が上梓した本、「実力も運のうち 能力主義は正義か?」(正確には、それに絡めたNHKの番組を観た)では、アメリカの有名大学はもとより、東京大学等でも、入学者の約6割強にあたる親御さんは、全納税者の上位1割強の富裕層とあって、子供の学歴と親の収入はもはやセットの時代🙁。金持ちはとんだヘマでもやらない限り、末代まで金持ちでいられるシステムが既に構築されているのだ。

夢を叶えるためにミッドタウンを目指しても、家賃だけでは住めないあまりに高額な敷金に押し戻されたりもして、モチベーションを保つことすら難しい社会構造(アメリカン・ドリームの虚構)に納得が行かない🙁。
加えて、不法移民の子供たちは出生地アメリカ&英語しか喋れなくても、市民権はおろか、摘発を受ければ強制出国させられるこの国の現実。で、こちらの回避も実情はおカネ次第。
これは中南米にルーツを持つ彼らの歌と踊りに加え、物語はこれらのエピソードで補強されて、エモーショナルに心揺さぶられる、充分な出来栄えのミュージカル!

それにしても、ラテンの皆さんのダンスって、どうしてあんなにも格好良くて気持ちが上がるの?(うっとり😍)終始ウキウキしながら、自分まで30分位踊ったような気分にさせてもらえて😆😆❣️観れてホントに良かった🙌🙌🙌
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