みかぽん

アイアンクローのみかぽんのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
3.8
アメリカの父権主義。特に開拓者魂を誇る中西部辺りには、何ともあり得そうな父子像。よく回れば大草原の小さな家のお父さん、しかし悪く回ればこんなお父さんの形になりますよ、、的な。

そういえば、グレース・ケリーもオリンピック・アスリートの父親の元に生まれ、兄姉もオリンピック選手になって父親の期待に大きく応えたけど、グレースは体質的にも筋肉とは無縁で、あんなに綺麗で魅力的な人なのに、幼い頃から父親の基準で兄弟姉妹と比較され続けた結果、心の中はコンプレックスと自信の無さで一杯に。そんなせいか、自分を守ってくれる風の父親位との年の差男性ばかりと恋愛を繰り返す、典型的な父原病者だったらしい。
その先、グレースはモナコ王妃となり父親の信頼を得、自身の名誉回復に成功?(…💧)したけど、フォン・エリックの息子たちは父親の影響でプロレスラーを目指したり、鶴(父)の一声を受けてプロレスラーに転向してみたり、あるいは大好きな音楽を諦めて兄たちに続いてみたりと、それぞれ父が発する呪いを受け入れてしまう。それはまるで強大な力を持つ神が放つ呪縛に、意志を持たない人形が操られるように、それを自覚しないまま身を晒し、それぞれが呪いの結末を受け入れて行く😥😥…(兄弟思いの次男@ 風貌と体型が大仁田厚みたい…なザックE😂😂がその後、幸せな家庭を維持出来ていたことだけが唯一の救われ要素。。)。

それにしても、私はアイアンクロウの餌食になり流血地獄に遭いつつも、天下の宝刀、頭突きで応戦して血みどろの勝利!みたいな?大木金太郎の対戦映像をほんとにうっすら覚えている、多分、大木を大声で応援していた最後の世代なんだけど😅、あの敵陣、アメリカからやって来たオニの風貌の対戦相手が、まさに心身ともに?相応の人生を展開させていたなんて知らなかった、、(てか知っていたら別な意味でびっくりなんですが💦)。。
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