シマクマ

ゴーストバスターズ/アフターライフのシマクマのレビュー・感想・評価

3.4
コロナ禍で映画館への足が遠のいてて気になってたけどいつの間にか劇場公開が終了してた今作
ユーネクストのお試し期間に入ってそこで貰ったポイントで視聴しました

80年代に作られたゴーストバスターズはビル・マーレイとダン・エンクロイドの
コメディアン俳優としての魅力を大いに引き出したホラーチックなSFコメディ
それととてもキャッチーで明るい主題歌と合わさって非常に楽しい気持ちになる映画でした
この映画はこの二人が主役であってこその映画だと思うので
主人公を変えてこの映画の続編を作るのは難しいだろうと思ってました

今作を視聴してみて思ったのは路線をガラッと変えてきたなってことです
2016年に作られ なかったことにされたゴーストバスターズの続編は
主人公3人組を女性キャストに置き換えて80年代のゴーストバスターズの内容をなぞった感じでそれっぽい雰囲気を醸し出していたのですが
ファンからバッシングを受けてあまりヒットしなかったみたいです

80年代の作品の主人公3人組にはビルとダンのコメディ担当の他にこの二人とは毛色の違う無口で神経質な性格のスペングラー博士がいたのですが
この博士の小学生の孫の女の子が主人公の話でコメディ要素はほぼなくホラーチックなジュブナイルSFファンタジーでした

これは2016年版の失敗を踏まえて上手いことやったなと思いました
80年代のゴーストバスターズぽく作るとどうしても1作目と比べられて思い出補正をもったファンからバッシングを受けてしまう
それなら別のジャンルの映画にしてしまおうというのが今作
ところどころで昔のゴーストバスターズのアイテムやモンスターや登場人物を出すことで
ゴーストバスターズの続編なんだという懐かしさを醸し出した演出をしてファンを納得させる内容になっていたと思います

ただストーリーとしては惜しいなという感じ
コメディ映画からジュブナイル映画にしたのなら主人公と一緒に行動する子供の人数が少なすぎます
主人公と同級生の少年 主人公の兄とその女友達の4人だけでは寂しすぎます
グーニーズやイットでもそうでしたが8人ぐらいは必要でした せめてあと二人ぐらいいて仲良しグループ感出してほしかったです
そういう点でも4人の関係が曖昧でしっかり描かれてなかったように思います
主人公の女の子も地味で暗くて魅力を感じなかったです
せっかくギフテッドのマッケナ・グレイスをヒロインに抜擢したのならボサボサの黒髪と丸メガネで美少女感を消すのではなく
いつもの金髪にして明るい発明好きの女の子キャラにしておいた方がよかったように思いました
またストーリーに起伏がなく淡々と進む感じで後半おばけが暴れるまではつまらない印象を受けました

子どもたちの関係がしっかり描かれ主人公も魅力的にしそこにゴーストバスターズ要素を盛り込んでおけば
傑作になれたのではと思うだけにもったいないという感想になりました
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