竜平

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウの竜平のレビュー・感想・評価

3.8
どうやら自宅に長いこと引きこもっているらしい女性と、その隣家に引っ越してくる家族。やがて目撃してしまうある出来事をキッカケに状況がおかしくなっていく。ミステリー的スリラー映画。

少しずつ紐解かれていく主人公の状態や過去、と同時に膨らんでいく隣人一家の謎と疑惑。これは妄想や幻覚の類なのか、それとも誰かしらの策略や嘘によるものなのか、とまぁだいたいその予想の範囲内に行き着くのは事実で、結末にめちゃくちゃ意外なものが待ってるわけでもないのが正直なとこなんだけども、今作はその過程というものに引き込まれる内容になってると思う。なんというか、演出や流れが非常に上手い、飽きずにスルスルッと見れてしまう。これはキャストの魅力によるものも大きいのかも、何気に豪華なキャスト陣。エイミー・アダムスが不安定で危なっかしい主人公を好演、普通に覗き見とかしちゃうあたりの危うさよ。更にゲイリー・オールドマン、ジュリアン・ムーア、アンソニー・マッキーといった俳優が脇を固める。最近で言うとMCUのドラマシリーズ『ファルコン&ウィンターソルジャー』でウォーカーを演じていたワイアット・ラッセルなんかも出演してたり、彼もまたいい味を出す。

なんやかんや言いつつも、この二転三転するストーリー、変に勘繰らずに見れたとしたらきっといい具合に騙されるはず。ホラー的な、ビビらせてくるような場面もしばしば、このハラハラドキドキも楽しい。関係ないけど不安定な女性が主人公のこーゆー内容で『ガール・オン・ザ・トレイン』を思い出した。今作が好みってな人はそっちもきっと気にいると思うよん。関係ないのにタイトル似すぎだよん。おしまい。
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