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フォードvsフェラーリのKHのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
3.9
2024年度の年間ノルマ70本中19作品目。
見させて頂きました。

特に面白そうだし見よう‼︎と思った訳でも、
車が好き‼︎という訳でもないけど、
何となくNetflixのカーソルが当たり、
軽く流れる予告みたいなのが面白そうで、
へぇー、マッドデイモンも出てるんだ‼︎
みたいなノリで視聴しました。

なんかすごい個人的にマッドデイモンの吹き替えを平田広明がやってるとついつい見ちゃうんだよな俺。

つーわけでまずはネタバレなしの率直な感想をば述べます。

『めちゃめちゃ面白かったです。今思えば街中を爆走する様なカーチェイスは見たことありますが、実際の大会のレースモノみたいな映画は思えばあまり見てこなかった様に思いますが、こんなにも興奮して、おかっかないものなのかと思いました。

また、そう言った大会がある事も、こう言った背景がある歴史も全く知らないので
あの時代の熱い男たちの熱き戦いに興奮しないわけもなく、
後半に関して言えばずっと手のひらにじんわりと汗をかいていた様に思います。
ただ、そうは言っても、やっぱり色々な当時の時代背景とかを全く知らないので
没入感にちょっとだけ欠けてた様に思うのでそこはある程度その辺の事情を勉強してから見ていればなぁと反省しました。
なーんか本当に軽いノリで見たらボッコボコにされた様な強烈な映画でした。』



また、ここからは少しだけ勉強した内容と、ネタバレを含む感想になりますのでご注意を、

まず何と言っても主演の2人の演技が熱かった。僕はマッドデイモンは好きですが、
クリスチャンベールの演技は良かった。

不器用だけど自分に正直というか、自分を通すためには喧嘩も厭わないみたいな部分。
しかしながら、ラストのぶっちぎりでトップ優勝を果たさずに、並んでゴールするという決断にも感動しました。

まぁ、実際には誰の目にも彼が待ってゴールしてるわけだから、ぶっちぎりの優勝なのは明らかだし、あんなごっつあんゴールみたいな形で1位になったやつがふんぞり返ってはしゃげるかね?とも思いますが、

彼は意地やプライドよりも家族や仲間の信頼を取ったと感心しました。あんなにもマイウェイな男がと、

要するにこの映画の一番の見どころと言えばこの2人のやり取りであり、レースや車などは殆どオマケに近いというか、
そこだけでも十分に良作といえます。

しかしながら、作品のタイトルが
『フォードVSフェラーリ』と謳っている以上は、その構造をもう少し対等にして貰いたかった気持ちがないわけではない。

作品の内容が、シェルビーとマイルズが
意地やプライドを賭けて、人生を賭して大勝負に勝ったわけで
むしろ敵はフォード側にも居た様に思います。
フェラーリに勝つために呼ばれたのに、思う様にやらせて貰えないみたいなのは見ていて正直不愉快というか、確かにああ言った人は組織には絶対にいるんだと思うんです。
必要なのかもしれませんが、手柄を横取りする様な奴が身内にいるなら、正直タイトルも変えて欲しかったです。

また、VS構造を謳ってるのであればフェラーリ側の見どころも欲しかったなという気持ちが少しだけあります。
この作品のタイトルが『悟空VSベジータ』なのにベジータ側の見どころが少なかったら不満が残る様に、

何故フェラーリ社がこんなにもこの大会に強いのか等もわからなかったし、
ルマンでフェラーリを倒すがどれほどに無謀かが分からないので、
何となく達成感が薄かったです。

見る前は、ライバル社同士の切磋琢磨感。
そこから発生する死力のデッドヒートが見れるのかと思ってたら、
才能ある2人の人材が、デカい会社に利用されまくった映画に感じてしまったのは少しだけ残念というか。

逆タイトル詐欺感が否めませんでした。

ただ、それでも感動はするし、面白かったのは事実ですがね。
役者2人が相当優秀だなと感じました。

とりあえず今回はこれぐらいにします。
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