April01

フォードvsフェラーリのApril01のレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
3.9
クリスチャン・ベイル演じるケンが目標へ突き進む姿に心が震えた。
家族を養うために生きるという現実をいったんは受け入れながらも這い上がるという過程があったからこそ、夢に向かって進むだけのモンスターではない、大人の物語として胸を打たれた。
一方のマット・デイモン演じるキャロルもフォード勝利へ向かって悪戦苦闘し、ケンをなだめながら理想と現実のバランスを取ろうと悩む姿がリアルでスーツ組と現場の対比が本当に上手く描かれていた。

すべてのシーンが最終決戦ル・マンへと向かい、レース場面はもちろんのこと車を改良していく様子や、現場と経営側の衝突、ずーっと圧倒されて前のめりで見入っていた感じ。
家族愛は当然の事として、男同士の友情と妻の関係がさり気なく挿入されていてバディムービーと一言でまとめてしまうにはあまりにもったいない人間ドラマとしての深さを感じた。

目指すべき車のイメージをプレゼンするフォード社員が、ソフィア・ローレンと並べてモニカ・ヴィッティ様を挙げたのが嬉しかった!
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