5年連続でル・マンを制するイタリアのフェラーリ一強の時代にアメリカのフォードが挑むストーリー。
感想として二つ。
一つ目。
純粋に勝つために結束したチームと「ル・マンで優勝してフォードの車を宣伝、売りまくる」と金と名誉のために動くフォードのスーツ組との不和、というのはどこにもありそうな話ながらも勝負とビジネスという相容れない二つをシナリオとしてうまく仕上がっていました。
そこに絡んで、息子との会話で出た"完璧なラップ"をしてみせたところは一種の燃え尽きた感と、もはやライバルが居ないことへの虚無感を感じるとともに、息子との絆を感じることのできたこの映画で最も心打たれるシーンでした。
二つ目。
カメレオン俳優、クリスチャン・ベールが今回もいい仕事してました。
多少偏屈な職人気質のドライバー兼整備士を見事に演じていて、特に口をへの字にする癖の演技がすごく好き。
大好きなクリスチャン・ベールがまた素敵な映画を一つ増やしてくれました。
最後に、映画の心残りを2つほど。
一つ目。イタリア語字幕をもっと出して欲しかった。
概ねは会話の流れで察することができますが、皮肉っているであろう内容を知れば、より楽しめたはず。
イタリア語勉強します。
二つ目、ケン親子が歌う、I'm HAPPYの歌が気になって気になって。
ネットを調べても、それらしい歌が出てこなくてさらに気になって。
見つけられたらそれこそ、I'm H-A-P-P-Y!