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ドラゴンクエスト ユア・ストーリーの1610のレビュー・感想・評価

3.4
【ドラクエの主人公は、プレイするあなたです】
散々酷評、炎上があった映画ですが、
そもそもドラクエの勇者(主人公)はプレイする数多のユーザー自身です。

もし仮にこの映画でドラクエに能動的に動くキャラとしての主人公を作ってしまい、
その主人公がビアンカorフローラの選択をし、魔王を倒すというドラクエユーザー一人一人が歩む一連の選択、ストーリーを脚本上でキャラがしまったらそれはドラクエではなくなってしまうのではないでしょうか。

ドラクエの醍醐味を忘れていませんか?
たしかにドラゴンクエストVを映画の尺に収めるため、とんとん拍子の脚本ではありましたが、ゲーム未経験者にもわかる程度に要点は抑えてありました。

炎上したという後半のどんでん返しは、捻くれた大人、いわゆる作中セリフ「早く大人になれ」の矛先が向いていたのは「アナタたちへのアンチテーゼ」でもあるのではないでしょうか。

ディズニー風のCGキャラクターデザインはドラゴンクエスト(鳥山明氏の世界観)となかなかマッチングしていて、スライムも可愛いし(←ここ1番大切)フローラ、リュカ、ビアンカ、皆さん可愛く格好良く仕上がっていましたので、
作中はゲームの世界を追体験しているようで楽しめました。

シナリオ、脚本に関して賛否両論あるのは至極真っ当だと思いますが、評価そこまで低くするのはどうなのかなと思ってしまいます...。
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