このレビューはネタバレを含みます
炎上したという情報を知って、心の準備をした上で観たおかげで、問題のラストシーンについてそこまで酷いとは感じなかった。
その一方で、初見のファンが怒るのも無理はないかなと思った。
別に制作者側にドラクエファンをディスる意図はなく、むしろ思い出は尊重されるべき、というメッセージは出しているものの、「『ゲームなんざ所詮は作り物』なんて言われるけれど、君がキャラクター達と過ごした時間はウソじゃないよ！」などと言われても「それ、わざわざ言う必要あったかな？」という感じが……
まぁ、そもそもメタ構造であると種明かしするまでの伏線が弱いし、”敵”がわざわざ主人公の邪魔をする動機も弱い。
問題の「大人になれ」というセリフに対しては、「誰にも迷惑をかけずにゲームを楽しんでいるだけの人間に対して、わざわざちょっかいを出して喜んでいる方がよっぽど大人げないのでは？」と思ってしまった（笑）
映画というのはドラマとかよりもさらに没入感が大事なメディアなので、安直な方法で現実に引き戻すのはいい手ではないかなー。
ただ、ラストまではかなり楽しんで観られました。
声優陣は全体的にどうしても棒っぽさは抜けないけれど、吉田鋼太郎氏の演技はさすが！と思いました。
