甘口映画

イエスタデイの甘口映画のレビュー・感想・評価

イエスタデイ(2019年製作の映画)
4.2
「もしも…」の話で、現実にはあり得ない話だけど、冒頭のシーンからムダなく展開してすんなりと世界観に染まれました。

売れていくジャックがちょっと不器用で、言いたいことも尻込みしちゃうんだけど、それが最後までブレずに、売れても変に偉そうにしたり、他人を出し抜いたりしないのが観てて心地よかったです。

登場人物の会話も面白くて、気さくなエドシーラン、ドライに見えて欲にはガツガツなプロデューサー、陽気なツアーマネージャーと、キャラ立ちもしっかりしてて、「いつ真相がバレるのかな」とハラハラしつつも、それを一瞬打ち消すビートルズの名曲たち。

流れる曲の対訳を追いつつ、改めて
「遥か昔に今の時代の人たちの気持ちをシンプルに代弁してるビートルズってやっぱりすごい!!」と何度も確認できました。

周りの人たちが加熱する中、怪訝そうな顔をしていた2人の男女。
彼らと会って心の内を語ったジャックの本音。
そして彼らによって導かれたある人との出会いと、それによってジャックの中に芽生えた決意。

終盤の告白からの展開にはじんわりと涙が出ました。
しっかり自分の役割を努めたマネージャーのシーンも良かったです。

笑えて泣けてハラハラして、最後はハッピーな気持ちになれて、そして随所に挟まれるビートルズの名曲。

全てがバランス良く配分された一本で
友だちに「おすすめの映画のある?」と聞かれたら
「YESTERDAYいいよ!」
と、安心して勧めたい作品です。
甘口映画

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