ジーハ

風をつかまえた少年のジーハのレビュー・感想・評価

風をつかまえた少年(2019年製作の映画)
3.5
世界でもっとも貧しい国のひとつと言われるアフリカのマラウイに住む14歳の少年が風車を使った自家発電に挑む実話をベースのとても良い作品だった。


見終えた後、
すごく個人的なことだけど…
あるできごとを思い出した。
(シチュエーションは忘れたけど)

ずいぶん前、当時小学生だった甥っ子が
反抗心といっしょに言い放った、呆れな
がらも思わず、なるほど…と思った発言。

「勉強が好きな子供なんかこの世に
  1人もおらへんわ!!(←関西弁)」

・・・でも確かに、
それって子供なら本音だろうな、と納得もした。

日本の小学生の仕事といえば、
勉強か遊び。好きな事をする方が楽しいに決まってる。でも正しくは選ぶ必要もない。だってこの国には両方精一杯やりきる自由があるから。



そしてここに、ちゃんと
勉強が大好きな子供、います。

この物語の主役、14歳のウィリアム。
でも彼には2択しかなかった。
勉強か労働、、彼のいる環境はその
選択すらできなかった。

彼は結局飢饉による貧困で学費が払えず退学を余儀なくされ、大好きな勉強ができなくなってしまう。でも僅かに受けた教育と独学により風で電力を確保しアフリカの大地に水を導く。それは彼の強い向学心と家族を守りたいという気持ちが神様に届いた瞬間だった。

自分が子供の頃に受けていた日本の
義務教育や給食制度。私たちはなんて
恵まれてたんだろ…
この作品からそれを感じずにはいられ
なかった。


そして今、
↑↑小学生だった甥っ子は高校生になり
今、自分の将来の進路について悩んでいる。

"きみには夢を選ぶ権利があって悩む時間
もあって、しかもそれを応援してくれ
る人たちが側にたくさんいるんだよ。
       あせるな、がんばれ〜!"

と、甥っ子に改めて伝えたい。
・・・けど、彼は今思春期真っ只中で
ほぼほぼ口をきいてくれませんけど…笑
ジーハ

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