コーディー

アンダー・ユア・ベッドのコーディーのレビュー・感想・評価

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)
4.1
いや〜変態性に枠に収まらないなかなか良い映画でした〜好き!

11年前、たった一度だけ自分という人間を認識してくれた佐々木千尋の香りに導かれる三井の執着。あの日の細やかな幸せを再び感じる為の異常な行動、そこには欲こそあれど制したいという傲慢さはなく、むしろ千尋の鬼畜夫より遥かに心があるから盲目や狂気とも少し違う妙な共感すらあった。

誰にも関心持たれず自身も孤独を受け入れ漂う様に生きてきた三井に生の実感をくれた千尋。一方的な想いの暴走が〝見つめる〟という行為をエスカレートさせていく中で変態性より僅かに切実さや純粋が増すバランスは絶妙。糞過ぎるDV夫が三井を霞ませてる部分もあるけど筋は通ってる。もちろん肯定はしないけどw

もし千尋が幸せな今を過ごしてたら三井がどう出たのかは気になるけど、何も変えられず誰かの救いにもなれない男の醜態、それを重々承知してる遣り場のない欲求に息詰まる。男前な高良健吾がちゃんと醜く清さも漂う素晴らしさ!そして容赦ない暴力に晒される西川可奈子の心身共に憔悴した演技は凄まじい!