三日月

JKエレジーの三日月のネタバレレビュー・内容・結末

JKエレジー(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

予習なし(特報だけ観た)状態で深夜に鑑賞

冒頭からエッジが利いてる
すぐにココアちゃんの生活環境がわかるので、ポスターの印象もあって、社会への不満とか怒り、10代の鬱屈を描いてるのかなと思いきやそうではなく、いい意味で予想外だった

ココアちゃんが、家族や自分の環境に関してそこまで悲観的ではないし、ビデオに出ていることを恥じてるようにも見えない

2人の親友が応援してくれて、成績もよくて、学校の先生も進学を薦めてくれてて、大学に行きたい、でもお金が無いから仕事をしてるだけ

スカート丈も、もっと短いのかと思ったけど、実際高3の頃ってあれくらいだった
高校での描写がリアルで懐かしく思った
いつもつるんでる友達は2,3人くらいだし、受験モード入っていくのとか、それぞれの道へ進むのに不安や寂しさ入り交じったりとか

観てる側としては、親友や家族との決別とか、あの半グレ集団?をツルハシでボコったりとか、そういう展開があるのかなと思ったけど、そうではなかった

あとカズオが大金手にして2人で逃げるんじゃなく、大学に行くためのお金にするって選択もいい
あの2人のシーンはラブストーリーだったのかな?そうも取れるし、片思いにも見えた
でもそこで答え見せられるより、想像できる余白がある方が好き

ココアちゃんのあの眼差しの強さ、時折見せる笑顔だけで、余計な脚色なくとも語られてるのがよかったなー

そして推しの前原さん演じるトキオと、川瀬陽太さん演じるお父さん
びっくりするくらいダメダメクズ野郎って感じだし、ココアちゃんが責めないのをいいことに娘(妹)に甘えまくってるんだけど、正直そこまで憎めなかった

誰しもそういう挫折とか、現状打破しなきゃってわかってるけど理由つけて踏み出すこと出来なくなってるみたいな、そういう時期あると思うから(いやそれにしても長いけどね)

ラストシーンめっちゃいい…!
あんな友達そうそう出来るものじゃない
もう少し長くてもよかったかもしれないけど、ここで終わってよかったんだと思う
爽快感はあまり無いけど、彼女達の危うさや内面の強さを感じられました
三日月

三日月