ニクガタナ

鬼滅の刃 兄妹の絆のニクガタナのレビュー・感想・評価

鬼滅の刃 兄妹の絆(2019年製作の映画)
3.7
中弐の息子の影響で、TVアニメシリーズから魅了され、原作も全巻購入して何度も読み返してるくらいのファンである。日輪刀での斬首か陽の光以外では基本殺せない不死身の鬼達に対して、生身の肉体を修練で鍛え上げた政府非公認組織「鬼殺隊」の活躍。心が綺麗で真面目で優しく、前向きな努力家の主人公竈門炭治郎以下、鬼殺隊員メインキャラの魅力が尽きない。少年漫画原作で拾代の少年隊員達が鬼との闘いで容赦なく命を落とす世界。鬼殺隊員になった者たちと鬼になった者たちの双方の因縁を人情劇で魅せる、勧善懲悪に寄り切らない作劇。そしてアクション描写がTVアニメの域を超えている。レイアウトもキャラも背景も作画完璧。ゲームアニメ制作も多く手掛けるufotable制作ということもあって、CGを上手に活かした背景の空間表現が見事。手描き、CGそれぞれの良さを巧みに使い、原作漫画では分かりづらかった特殊な剣術格闘シーンがこちらの想像のはるか上を行く出来で表現されてて素晴らしい。和テイストの手の込んだ必殺技エフェクトが独自性あって良し。脚本も基本原作を損なわずに余計な味付けもなくほぼ原作に忠実だが、炭治郎が修行を終えた時の、師匠鱗滝からの祝いのご馳走とか細かいところで良い付け足しがあって感心する。声優陣も細々豪華でキャスティングが秀逸。平安時代から生き長らえ、基本人を鬼にする事ができる唯一の絶対悪、鬼舞辻無惨のキャラ設定にも唸る。
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