ここは、フランスーーーー。
ボディーガードや探偵を請け負う凄腕のスイーパー「シティハンター」ことリョウは、相棒のカオリとコンビを組んで仕事をこなしていた。
ある日、伝言板に書き込まれた“XYZ”宛の新しい依頼。
依頼人ドミニクの話では、彼の父親が開発した“香水”を悪用しようとするマフィアの手から守って欲しいとのことだった。
香水の効果は、嗅いだ者を虜にするという強い物だったが、効果を疑うリョウにドミニクが香水を匂わせると、リョウは一瞬でドミニクへ恋に落ちてしまう。
更に一瞬の隙を突かれ、香水は謎の男に奪われてしまった？！
タイムリミットは48時間！48時間以内で香水に付いている解毒剤を手にしないと香水の効果は永遠に残ってしまう！
果たしてリョウとカオリは時間内に香水と解毒剤を取り戻すことができるのか？
こんなにも吹き替え版が似合う海外作品も中々無いであろう、やっぱりちゃんとしたもっこりムービーで最高の出来だった！
ギャグは色々最低だったけど。
実写版で1番求められるのはやはりビジュアル面。この点に関しては完璧で、冴羽獠と香、海坊主と冴子のビジュアルはかなり原作を忠実に再現出来ており、劇中の仕草などの一挙手一投足が正に"本物"と思わせてくれる出来...いや、彼らはもう冴羽獠と香なのだと思わせてくれる程、キャラ造形が本当によく出来ていた。
勿論、ビジュアルだけで無く、下ネタおバカギャグが原作よりもてんこ盛りのストーリーもかなりシティハンターっぽくて良かった。
女性好きの冴羽獠が香水の効果でドミニク(ぽっちゃりのおじさん)に恋をしてしまうという序盤に起きる珍事が後々にかなり笑わせてくれるので最高だった。
走馬灯で中年のおじさんが沢山でてくるのはマジで腹筋が死ぬ....
特に肛門ネタがめちゃくちゃ多かったので、女性との鑑賞は原作ファンとネタに寛容な人、滅茶苦茶仲良い人以外とは見ちゃいけないぜ！！これはお兄さんとの約束だぞ！
今作にはそれだけじゃ無く、原作をリスペクトしたオマージュシーンや原作に忠実な構図が沢山ある。
特に、原作2話(アニメ1話)で大きな見所の一つ、突っ込んで来る車の運転手を狙い撃ちし、動かずに車をスタイリッシュに交わすというシーンが再現されており、かなり興奮した。
基本、シティハンターの話は1・2話完結の為、映画にもしやすいと思うのだが、敢えて原作ストーリーをベースにせず、オリジナルストーリーにしたのは正解だった。
そのおかげで、香が獠の相棒になったきっかけや海坊主の協力する経緯がわかりやすくなっており、シティハンターらしい人物描写がしっかり出来て、綺麗にまとまっていた印象。
やはりギャグ7割という印象だが、しっかりハードボイルドな獠が見れて大満足の一作。
これ程までに原作愛が感じられるあったかい実写版もまず無いと思う。ストイックに監督・主演をこなしきったフィリップ・ラショーさん本当に最高でした！今作を作ってくれて本当にありがとう！
勿論、エンディングでは毎度お馴染みのGetWildが聴けるぞッ！
テンテンテンテテテーテーテテン......
