Punisher田中

ザ・ビーチのPunisher田中のレビュー・感想・評価

ザ・ビーチ(2020年製作の映画)
3.0
遊び盛りな若者カップル・エミリーとランドルは休暇を過ごすために、ランドルの父が所有する海辺のビーチハウスで夏を満喫しようとしていた。
しかし、そこへ見ず知らずの老夫婦が現われ...更には怪奇的な現象が立て続けに起こり始めるのだった。

遊星からの物体Xの要素を何処となく感じる、飛来物系クリーチャーもの。
クリーチャーの有無関係無く、のっけから狂っている展開に笑ってしまい「このペースで行けるか?ww」と少し興味深く見守っていたが、そこからは抑揚の無い淡々とした展開が続くのが勿体無い。
キャラクター達の特性面いまいち活かし切れていなければキモいクリーチャーや植物の出番も少ないのが残念だが、セットはバチバチに凝っていて良い。
しかし、今作のちょっと面白い部分はとある名作からの引用シーンが謎に深く感じてしまい、妙に考えさせられる所だと思う。
テレビ画面から突如としてビビットな画面作りへと変化する、おそらく2001年宇宙の旅だろう。
気難しいベタベタのSFを本当はやりたかった監督の本音が終盤に見え隠れしている様に思える印象的なシーンで、どこか深掘りしたくなる奇妙さがとても良い。
お世辞にも面白いとは云えないが、クリーチャーデザインやら造形は見ていて面白い部分があるので収穫はある作品。
なんか変な作品が見たい!という欲求に駆られた時、是非観てほしい。