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SKIN 短編のdeenityのレビュー・感想・評価

SKIN 短編(2018年製作の映画)
4.0
数年前に短編でアカデミー賞を獲得した本作。同じようなテーマを扱い、短編で評価された作品といえば『隔たる世界の二人』が思い浮かびますが、人種差別という観点こそ同じではありますが、本作の方がかなりハードでしたね。

簡単にまとめれば、ほんのきっかけで黒人をリンチした男が、今度は黒人に拉致されて全身に黒い入れ墨を彫られ、最後には黒人と間違えて息子に撃ち殺されるという感じ。
まあ救いはないし、見終えた後の重たさは凄まじく、これを20分でまとめたというのが素晴らしいの一言ですね。

結構印象的なシーンは多くて、黒人に牛乳をぶっかけるとか、毒蛇の話とかはとにかく上手いですし、何より前半と後半の子どもの対比ですかね。
純粋な子どもで、サーフィンを楽しむようなあの子どもが、最後には銃を構えて立っているという変化。
あのスーパーのくだりを見て、銃の扱いを教えてもらい、そして自分が何を撃ったかわかった時に、あの子は何を思うだろう。

差別意識をも受け継がれているという現実。どこで断ち切れるのだろうと考えさせられました。
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