Ryosho

五億円のじんせいのRyoshoのネタバレレビュー・内容・結末

五億円のじんせい(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

やりたいことがわからないくて、死にたくなるのもあるし、周りが思っている自分の人生と、本当の自分の人生とギャップがすごい主人公。本当はただの人なのに、物心ついたときからただの人じゃない生活だったことが生きていく中で彼の青春を蝕んでいた。

大事なのは一生の間に得る何かではなく、
それを得るまでの過程こそが人間の生のすべてだと
わかった主人公は、やっと気持ちが死から生へと切り替わった。

お母さんも、部屋にどてかく貼られた寄せ書きを剥がした時、息子を自分の人生から解放した。

たしかジョンヒューズのなんかの映画の中に、「人生はいつから私のものになるの?」みたいな台詞があったんだけど、この映画の中で自殺願望のある少女もバーで同じようなことを呟いていた。

#東京ゴッドファーザーズ
#バナナフィッシュ

ホームレスから始まり、
日雇い労働者
風俗
裏風俗と
どんどん進んでいき、
もみ消し屋としての掃除人まで
最後は詐欺グループまで

その中で斡旋事業をする男と主人公の
ブロマンス的な展開があるのがよかった。
バナナフィッシュでもみてるみたいだった。

あと、当事者おいてけぼりの、マスコミと大衆の独りよがり性や暴走性
劇中登場人物の「生活保護の人が外食したら叩かれる、お母さん指輪ひとつしたことないんじゃないの?」みたいな言及

すっかりと老けこんでしまった風のお母さんの描写とか
こういうテーマなのに、割と説明的な描写がなく、絵で見せるところが多かった。

「ホームレスが宝くじを当てる」の元ネタは?どこだろう?今敏?

短い物語という切り取られた人生の中で点と点が線となっていくというか、パズルのピースがそろっていく感じはシンプルに心動かされたし、それは主人公役の望月くんの演技の説得力かも
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