ピポサル

ラストナイト・イン・ソーホーのピポサルのレビュー・感想・評価

4.0
あーどうせ『ネオンデーモン』みたいなビジュアルオサレ映画でしょと思いきやちゃんと物語の動機がきちんとしていて参っちゃった。今年観た『キャンディマン』に近いかも。純粋さとおばあちゃんにめっぽう弱いので...最後の最後、今まで一方的に見る対象であったサンディがエロイーズに視線を向けるショットはグッときてしまった。今までは非道徳なやり方で自身の純粋なロンドンへの想いを守っていたのに、エロイーズのおかげでやっと開放されたのは泣ける。
ただ、男はケダモノという観念のしつこいくらいの演出や周りの人物の無垢さというかモブっぷりはちょっとしんどい。黒人彼ぴっぴとか車に轢かれてあえなく退場した爺さんとか無念すぎる。いやまあ男性はそのくらいの扱いでないとというならわかるけど...祖母はいいとしてエロイーズは服飾科の先生含めどれだけ聖人に囲まれているのか。
なんだか都合がよいなと思うものの動機と美術はとても良く、満足しました。
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