なつかし二番館

光と影のバラードのなつかし二番館のレビュー・感想・評価

光と影のバラード(1974年製作の映画)
3.8
ニキータ・ミハルコフの長編デビュー作。で,私的にはミハルコフはこれが最高でこの後はだめだな,という感じ。
この映画は背景を知っているとわかりやすいと思う。
制作当時のソ連の若者に,スターリン時代を青年~壮年としてすごした父でなく,祖父の世代に憧れるという風潮があったそうだ。そういう中で生まれたファンタジー。
「祖父たちの時代」,干渉戦争も終わらない中,ソ連は封鎖状態で普通の貿易ができない。必要な輸入品を外国から買うためには,金(gold)が必要だった。金の産地は遙か中央ユーラシアのアルタイ。そこから金を運ぶ任務を帯びた一隊が西に向かう。当時一応赤軍掌握地域でも治安は最悪。強盗団の襲撃や裏切り者の横取りから守り抜いて目的地に無事たどり着けるだろうか。