このレビューはネタバレを含みます
ディレクターズカット版を映画館で鑑賞
意味がわからないという評判を聞いたり、外国版の映画予告を見てかなりぶっ飛んだ内容の映画だということを覚悟して見に行った。が、内容は思いの外ライトですごく分かりやすい映画だった。
ストーリーはベタ。ある村に行ったら住民全員が常識とは逸脱したヤバいやつらだった、系のストーリー。ハーシェルゴードンルイスの「2000人の狂人」となんら変わりはない。ただ、カルト宗教や北欧の神話、言い伝えなどリアルが深く関わっているので、現実味があってより怖い印象。それに主人公の心理描写や精神的な病いなど、うまく絡めていてクオリティはかなり高かった。
「2000人の狂人」のように、スプラッターゴリゴリで見せる映画ではなく、(おそらく)リアルなカルト宗教の恐ろしさを描き心理的に怖がらせてくる。
それでいて、映像美が素晴らしい。
個人的には美しさと恐ろしさはかなりの相関関係があると思っているのだが、それを目に見えて分かりやすい形にしたのがこの映画。美しさが怖さを生み、その怖さがまた美しさを生むというスパイラルがよく効いている。
映画の脚本はライトで気軽に楽しめたし、カルト描写と映像美はガッツリ素晴らしかったので星4.5。
【好きな所】
・BGMと声の絡み方が最高。ダニーの叫び声と絡むBGM。ボルガ族の歌と絡むBGM。映画館で見てよかった。
・泣き叫ぶ人にボルガ族が共鳴しだすシーン。