ホニャララ

幸福路のチーのホニャララのレビュー・感想・評価

幸福路のチー(2017年製作の映画)
4.3
こどもって、結局いくつになってもずっとこどもなんだ。生まれてから死ぬまで、みんな誰かのこども。アニメ映画ってあんまり見たことないんだけど、二次元ならではの雰囲気がとても良かった。ポップでファンタジックでノスタルジー。幼いチーの可愛いこと…!こどもの頃は現実と空想の区別がなくて、いつしか線引きできるようになっちゃうんだけど、ていうかできるフリだけでもしとかんと、どうやらなにかと摩擦が起きるのでなんとか大人の振舞いをしてるんだけど、基本的に脳内お花畑のままこの年になってしまったわたくしですが、幼少期チーも大人チーも感情移入しすぎてしんどかった。軽トラで迎えに来られるの嫌だったとか町内の謎の会社が小学生にサティアンだと思われてたとか犬は堤防に拾いに行くものだったとか祭りでとった金魚は通学路の防火水槽で飼うとか思い出しちゃったし。たわいもない、とある地方のとあるこどもの日々の出来事。親と離れたくてずっと寄り付かないようにしてるけど、ふとした瞬間に、それは自分の年齢を意識した時に、同じぶん先に老いてる両親を漠然と心配だと確かに思うのに、帰省から戻る度、心の平穏の為にはここにいるべきではないと痛感して申し訳なさと少しの悲しい気持ちを持って帰ってきてしまう。辛いと泣きつけば助けてくれるだろうし、甘やかしてもくれるだろうけど。明日は成人の日だね。20歳でおとなだなんて勝手に決めてくれるなよ。
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