老いや死に直面すると、自分でもびっくりするような行動に出たり
もろくて弱く、過去を偲ばずにはいられないのだと思う。
しかもまだ乗り越えられていない、くすぶっている事柄ならば・・・
作品内はとにかくオープニングから家の中も、洋服も、過去も思い出も現在も、病院内もスタイリッシュでカラフル。
お伽話なのか近未来っぽいのか、見ていて素敵な色彩ばかり。
身体の痛み、心の傷。
少し体調を崩しても何もする気にならなくなるし、そこはとても主人公に共感できました。
過去との対峙は、辛くてほろ苦く、そしてごくたまにとびきり素敵な偶然もある。
欲望への目覚め。なんという美しい・・・こういうのぼかしちゃダメ。
ラストまで見せ方がじんわりとして、心にしみるおしゃれな作品でした。