88年生まれで末っ子長男姉3人のほぼキムジソクな私が鑑賞した回は満席に近く、「お母さんとその娘さん」と思われるペアのお客さんが多かった。
前々から感じてはいたけどこの映画を観た後では特に、「お母さん」とか「奥さん」とか、社会的な役割で一個人の事を指し示すことへの違和感が。
「妻」は「奥」で「母」してろってか?
と言いつつ現状これらに代わる言葉を見つけられない私は日本で暮らすシス男性のヘテロセクシャル。こういう「男」達が作ってきた構造こそが邪魔なんやろうな。
原作はもっと苦しいみたいなので、読んでから身近な女性と一緒に観るともっといろいろ気づきがあるかな。
映画としては劇伴が少し説明的すぎるかなと思う場面もあったけど、丁寧な作りで主題をしっかりと見せるという過不足ない構成はとても良かった。
とりあえず今日から出来ることの一つとして、電車などで不用意に女性の後ろに立たないようにしよう。
にしてもお父さんのあのセリフは無いよなぁ。あれを「娘のためを思って言ったんだから」と擁護する人もいるみたいで萎える。
動機の正しさを理由に言動の誤りを正当化するな。
あと流石に目の前でコーヒーこぼしちゃったら「大丈夫ですか?」って手貸すよな。え?貸すよな?それすら無いレベル?
まぁあのシーンはあいつらにかます為の予備動作やけど映画的には。
いやでも似たようなこといっぱいあるんやろな…。
なんかこういう問題がある事に何周も遅れて気付き出した男性達は、「よく分かりました、では何を手伝えばいいですか?」って態度になりがちやけど、そうじゃなくてとりあえず無意識で女性を踏みつけてるその汚い足をどけろって話やなと改めて。
ほんま古臭くて有害な慣習やらはさっさとオムツにくるんでバイバイ。
アヨンが大きくなる頃には絶対もっと変わってないと、変えてないと。