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82年生まれ、キム・ジヨンのkapoのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
3.8
ズンズンと低音が身体に響くみたいに、
もうなかった事にしたり、
されたりして来た、
底の方に眠ってる
「女の子」や「女性」としての
色々な"役割"と
出来事と感情が震える感じがして、
喉の奥がキリってして、
涙が溢れる場面が沢山あった。

演技がとっても良くて、
髪型とか肌感とかもリアルで、
色んな人間関係の空気感とか、
無意識のところの演出が
特に好きだった。
多面的なアイデンティティの描き方も。

同年代で
私は同じ立場では無いけど、
時代から受ける心理は同じだし、
新旧の時代の空気を両方深呼吸
できる世代だし、

"当たり前BOX"の中で過ごさないと
生きれないと思って、
両手両足をはみ出しながらでも
どうにか生きて来たけど、

もうそんな箱の外からコンコンって
ノックされてる気になる。
てかもう突き破りたくてうずうずする。

最近の映画を含む
ムーブメントを観てたら、
そんな感覚にすごくなる。

はちどりが少女時代で、
この映画がその後の様な。

中国・韓国・日本の男女の社会的意識が、
イスラム圏と実は
そんなに変わらないなんて、

自動操縦的な〇〇だからー、を
もう本気出してやめていこう、
と改めて思えた。
勇気を持って。

自分自身にはもちろん、
全ての立場の人に労いと応援の気持ちを
もっともっと持ちたくなった。

こういう作品を観て
もっと色んな人と語り合いたいなぁ。
学校でも上映して課題にして欲しい。

コン・ユはトガニでしか見た事がなくて、
大沢たかお的な甘いマスクでの
苦悩の表情がめちゃくちゃ印象強くて、
セクシー増量キャンペーンしてた。
美男美女夫婦なのも◎
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