祖母が末期癌と宣告され、孫息子の結婚式を口実に、祖母に会うため一族が中国に集まる話。
Farewell とは告別という意味。いつ亡くなってしまうかわからない祖母と、一瞬でもいいから会いたい、時間を共にしたい、話したい、と、一族が集まり、思い思いに時間を過ごします。祖母には宣告をしていないから、彼女に対する決定的な一言は何もないけど、その姿はまさに告別でした。自分の経験に重ねてしまう部分もあり、涙無くしては見れませんでした。
「会いたい」という気持ちは、何にも変えられないものだと思います。ある時、新聞で「会いたいと思うのは、その人と過ごした日々が幸せだったからだ」「その人を思い出したいと思うことそのものが、愛されていたことを思い出す方法なのだ」という言葉を読みました。この映画はそういう作品だと思います。
