ゴリアテの憂鬱

ペトラは静かに対峙するのゴリアテの憂鬱のレビュー・感想・評価

ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)
3.3
リクライニングチェアにドカッと寝そべって視聴し始めましたが、冒頭なのにいきなり〝第二章〟とのクレジットから始まったので、正座(リクライニングの傾斜を元に戻して広げ気味の足を閉じただけ)に座り直しました。

時系列を入れ替える手法はノーランの〝フォロウィング〟を思い出しましたし、徐々に不穏さが増していくストーリーの精神的に来る胸糞感は表面的なハネケっぽさが少しだけありましたが、それらと比べて本作は全体的に説明的でスタイリッシュさはありませんでした。

船が進むように横に流れていくカメラワークは独特さがありましたし、画もそこそこ綺麗だったので、なんか惜しいなと思ってしまいました。

作りはフランス映画なのだと思いますが、ラストを見ると監督の本音は「あわよくばアカデミーも獲りたいんや」という欲が溢れ出てるような終わり方に感じました。

でも、僕が捻くれているだけで、そこまで悪くはない映画ではないかと思います。