ペトラは静かに対峙するの作品情報・感想・評価

ペトラは静かに対峙する2018年製作の映画)

Petra

上映日:2019年06月29日

製作国:

上映時間:107分

3.5

あらすじ

「ペトラは静かに対峙する」に投稿された感想・評価

ワンコ

ワンコの感想・評価

4.1
舞台を観てるようだが
背景はスペインの荒涼とした大地で、大きな変化はなく、同じ室内が繰り返し出てくる。
感情の起伏など抑揚をかなり抑えた演出のなか、人物像や人間関係は、淡々とした会話や発言からしか推し量ることは出来ず、ある意味、舞台を観ているかのようだ。
チャプターの時系列は何度か前後するが、これで人物像が分かりやすくなっていると感じることがある反面、人間関係を複雑に見せているようにも思う。
決して複雑とは言えないストーリーに深みを持たせようとしているのだろうか。
物語は、ジャウメの傲慢で自分本位の行動と、それに巻き込まれた人々の秘密によって起こる悲劇だ。
登場人物に次々に起こる悲劇は、まるでシェイクスピアやギリシャ悲劇を観ているかのようでもあり、昔の物語にありがちな、こんなこと(ジャウメのように)してちゃダメと言った教訓めいたところもある。
だが、ペトラがルカスの母親と和解するエンディングは、未来に希望を持たせるようで、やはりこうした悲劇とは一線を画しているようにも思える。
ペトラが、自分で描いた足を組んで横たわる女性像と同じような格好で横たわって物思いにふける場面がある。
ジャウメは、この絵を批判して、内側にこもるようで外に向かって訴えるものが感じられないと言っていたが、映画の淡々とした演技や表情が、人の内面や人間関係を明らかにするようで、何か逆説的でもあり、全ての人が面白いと思うような作品ではないかもしれないが、個人的には楽しめた。
【パウは静かに退治する】

2行:章に分けられたストーリーの順番を変えて提示してくる。
3行:空間を映し込む移動カメラが印象的であり、退屈であり。
1行:ギルシャ悲劇を再構築したような物語。
4行:宗教音楽のようなBGMで鬱陶しさを醸し出しています。
6行:誰か、ジャウメを何とかしてくれって思わせる、鬼のようなクズ野郎なんです。
5行:邪悪な男ジャウメを、77歳の新人が演じます。
7行:全体的に取っ付きにくい、誰にも共感できない、観客を静かに対峙させる映画です。
ILC

ILCの感想・評価

3.0
チャプターの時系列入れ替えは正直効果あった。これそのままだったら寝てたかも。
会話中の人物たちを途中でフレームアウトしてまたすぐにフレームインするのも会話に緊張感が出て良かった。
Ag21

Ag21の感想・評価

3.2
スペインの芸術家達の話なのでどんなものかと期待してみたらダメだった。
描かれるステレオタイプの芸術家像に終始イライラしてしまう。芸術の要素はただの装飾でストーリーはサスペンス昼ドラだったな。
スペインの乾いた明るい光は本当に美しかった。
すー

すーの感想・評価

3.0
消耗戦のような映画だった。対峙しているはずなのにかわされ、勝利したものの勝たせてもらったかのような手触りのなさ。バルバラ・レニー目当てで見たが…彼女はいつもどこか不幸で鋭さの中に潜めた危なさが魅力的。しかし、何でこんな奴に振り回されなくてはいけないのか、と思うほど酷いじじいだったな…。

章仕立ての構成、入り乱れる時系列、狙ったカメラワーク。どれもが思わせぶりなんだけれど結局情報不足なので予測不可能な気がしてしまう。そこら辺は上手いと思った。あえて引きでずっと映すところとかね。
わに

わにの感想・評価

2.1
ゆっくりと追っていくカメラワークがかなり苦手でした。
「静かに」というタイトルとは対比して描かれる、「悪役」のジャウメ、殺し(および死)、それでも映像はとても美しい。オペラの挿入箇所などもとても良かったと思います。
ausnichts

ausnichtsの感想・評価

3.0
特徴的なのは、人の心情を追わない物語の運び方とカメラワークです。ただ、どちらも目新しいというわけではありません。

人が行う行為やその結果は描いても、なぜその行為に至ったかは描かれていません。ある人物が人を殺したとしますと、殺す行為は描きますが、なぜ殺すにいったか、そしてその後何を感じたかなど、その人物の心の動きは一切描かないということです。

そこから何が得られると考えたのかはわかりませんが、こうした憎しみに満ちた物語をただ事象だけ並べても意味があるとは思えません。

https://www.movieimpressions.com/entry/petra
Johnny54

Johnny54の感想・評価

3.0
ゲス野郎がゲス野郎な厭映画。
ペトラさん、というよりもゲス野郎がいかにゲス野郎かということの方が印象に残る。映像では全てを描かない演出は好みでしたよ。
2019-68
時系列に企みを凝らした作品は嫌いではない。例えば、アレッハンドロ・イニャリトゥの「バベル」場所も違う、時間も異なる3つの物語を、観賞しながら自分の頭の中で組み立て直す。はっきり言って、観客に考えることを強いる作品なのだが、これがうまくいかないと、再観賞につながる。昔なら、なかなか冒険な手法なのだが、配信やDVDで、比較的いつでもそれが叶う時代となり、この手の作品は増えてきたような気がする。

実は、この作品、いきなり第2章から始まる。親切なことに、クレジットも提示されるから、最初から時系列を操作している作品だと宣言しているのだ。とは言え、漫然と観ていると、そのことに気づかないほど、展開されていくドラマが自然に観えるのは何故なのだろう。きっと自分の注意不足なのかもしれないが、スペインのカタルニアを舞台に、血と復讐の物語が静かに展開していく。配信されたら、もう一度、観たいと思う作品。全体を覆う、乾いたトーンは、この監督ハイメ・ロサレスの魅力なのかもしれない。
登場人物と一緒に映る美しい自然の背景が、どちらも物体である事には変わりなく、平等に取り扱われているが如く映されているのが魅力で、
人物ではなく、まるで植物達がこれらの悲劇の原因であるかの様な錯覚をこちらが受けたりするところが、とにかく素晴らしいとしか言い様のない映画だった。
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