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ぼくらの7日間戦争のKUBOのレビュー・感想・評価

ぼくらの7日間戦争(2019年製作の映画)
3.0
『ぼくらの7日間戦争』ってこんな話だっけ? SNSとか、外国人に不法滞在問題とか、だいぶ現代風にアレンジしてるな〜、なんて思ってたら、最後の最後に宮沢りえさんが「思い出の写真」。あ〜、同じ世界の続編という扱いでしたか。

やりたいことはわかる。高校生が上辺の付き合いのためにかぶっていた仮面を取って本当の自分を生きよう、という。ただ、そこまで、それぞれのキャラクターの掘り下げ方が浅いし、予定調和のように展開されても、薄い。

だいたい、中学生ならわかるが、引越したくないっていうお嬢さまの思いと会ったばかりのタイ人の子供のために、高校生があそこまでメチャクチャやるか? そこにワクワクしなきゃ作品成り立たないんだけど、リアリティなさすぎて冷めて見ちゃった。

あの意地悪、大威張りお父さんも、ステレオタイプ過ぎて、古くさい。

オリジナルが「宮沢りえ」というキャラクターの魅力で成り立っていたもののある意味リメイクとしては、アニメのキャラに相応の魅力がなければ前作を知る者は失望しかない。同様の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』と同じ失敗。

オープニング映像の中にキャラクター紹介まで入れ込んで88分にまとめたことも疑問。あと30分あれば、それぞれのキャラクターの掘り下げもできたはず。残念。


*唐突に入る「か・い・か・ん!」。若い人には薬師丸ひろ子の名台詞とはわかるまい。誰に向けた小ネタ?
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