幻

わたしは光をにぎっているの幻のレビュー・感想・評価

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)
-
自己犠牲の精神に磨きがかかっているせいで、また自分のしあわせを諦めてしまいそうなモードにはいってしまっているみたいだ。他人の視線や感情ばかり自分勝手に想像して汲み取って なにひとつくちに出来ない。わたしっていつまでもこのままなのだろうか。疲れた 自分をたいせつに愛してあげたい 自分を好きになれないのはとてもくるしい。いつかの彼は「もっとわがままを言ってほしかった」「もっと頼ってほしかった」と言っていた。分かってるよ、わがままを言える子はかわいい。さみしいとき さみしいと言えずに会いたい気持ちを両腕に抱えてこっそり泣き出してしまう自分が嫌いだった。ねえ、あのね。わがままってさ、かけがえのない長所だと思うのね。男友達は「自分の感情を伝えてくれないことがいちばんキツい」と言っていた。思えばわたしが好かれているときって相手にどう思われてもいいから いつだって自分の感情をくちにしていた気がする。あいたい、さみしい、声が聴きたい。自分の感情を素直にくちにして 応えてくれたときは精一杯喜んでみせて なんにも考えてないときはできるのに 誰かを愛してしまうと途端、雁字搦めになって きらわれたくないなんていう気持ちが先走って、声帯が縫いつけられてしまったみたいにぴったりと綴じる。くるしい。しんどくなったらシンプルに連絡しちゃえばいいって、分かっているのに 迷惑かけていいよって言ってくれたのは本心だって分かっているのに 何度繰り返すのだろう。ねえ、わたし、きみだけは失いたくないんだ。だから きみまえだけでは わがままに生きてみたい。
幻