柊

パラサイト 半地下の家族の柊のレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
3.0
話題作観ました。
ストーリーとしては、誰にもどこにも1ミリも共感できない。わかった事は、韓国の格差社会は何も変わらず、持って生まれた境遇は、体の芯から臭いとして染み付き、それらが混ざり合う事はないと言う事しか残らなかった。

アカデミー賞作品は元々私とは合わない。…なので今回も大きな期待はしていない。でも外国語作品としては初の主要部門受賞。なのでアメリカが何を評価したのかは興味があった。
でも、上記のような感想しか残らなかった。

映画としてもお父さんの隠れ家はすぐに想像がつくし、サプライズでケーキを運んでトラウマをなくしたいと言った瞬間から悪い予感しかなかった。あれだけの惨劇なのに、豪邸には地下室が付き物と言う常識がありながら、さらに設計者は外国ながら生きているのだから、地下室の存在が明らかにならない捜査ってなんだ?とかね。いろいろ都合が良すぎて、家政婦のお母さんと重症の息子が何のおとがめも無く、元の半地下の家で暮らしているのも何だかなぁ。

とにかくそれぞれが家庭教師、運転手、家政婦として富裕層の家に入り込んで、それに見合う風を装うけど、留守の時のリビングの食事風景を見て、もう心底嫌になった。体に染み付いた貧困の臭い。格差社会が決して無くならないと思わせられたワンシーンだった。
そして韓国映画の暴力の描き方って相変わらずグロい。徹底していると言えばそれはそうだが、直視できないのでは無く、したくないと思わせられる。
柊