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イソップの思うツボのShinMakitaのレビュー・感想・評価

イソップの思うツボ(2019年製作の映画)
1.0

内気で孤独な女子大生・亀田美羽には、クラスメイトの兎草早織が眩しく見えた。早織は両親と揃ってTVタレントの活動もしている美女。新任の若い講師・八木にも魅力を振りまき、あっと言う間に虜にしてしまうのだった。そんな早織と八木をじっと見つめるばかりの美羽。八木と目が合うと恥ずかしそうな顔になる美羽は、ハタから見れば、恋愛競争で兎にボロ負けする亀にしか見えないだろう…

という「イソップの思うツボ」を観た。カメ止めの上田監督作品。

以下、ネタバレの思うツボ。

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今日って初日だったのかな。劇場出たらぴあだか何だかのスタッフに捕まり、「100点満点で何点?」と訊かれたので、はっきりと「0点」と答えておきました。


面白い・つまらない以前の問題として、そもそもシネコンでかかる一般劇映画のクオリティに達していない。上田さん他2人との共同監督作品らしいんですが、撮り方・テンポ・演技、全てにおいて稚拙。高校の文化祭映画だってもっとクオリティの高いものができますよ。そして脚本も最悪。前半の「観客が想像していたようなストーリー」が中盤で反転するというカメ止めに引き摺られたサプライズ展開も、全くアンフェアで納得がいきません。「母親が妄想」というサプライズなんかあまりに突然過ぎて卑怯ですよ。何かそれを匂わせる描写がありました?部屋に仏壇があるとか、母親と会話が合わないとか、上手い見せ方があるはずです。復讐代行の戌井親子は不必要なキャラだし、この親子の血が繋がってる繋がってないのクダリは、もっと不必要。いまどき銃の安全装置云々で勝敗が決まる撃ち合いってのも、設定温度19度の冷房より寒い表現。しかも銃扱い描写があまりにシロートで、バイオレンスシーンにシリアスさが微塵もない酷さ。比喩ではなく、文字通りの「学芸会レベル」でした。

上田監督、やはりカメ止めはマグレでしたね。商業監督やる腕は無いよ、残念ながら。

…というわけで、「貞子」を超えて今年ワースト作品候補一位に躍り出ました。観る価値なし! スコア1.0ですが、事実上スコア0.001くらいです。
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