スティーブ

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのスティーブのレビュー・感想・評価

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名門大学への進学のためにひたすら真面目に高校生活を送ってきた女子二人。だが遊んでいたクラスメイトたちも名門や有名企業への進学、入社が決まっていたと知り、その悔しさを晴らすために卒業パーティーではっちゃけることを画策する、という青春ムービー。

タイトルの「本屋」は「本だけで知った気になっている頭でっかち」というニュアンスのスラング。そのタイトル通り、頭でっかちの二人が卒業パーティーに繰り出すというただそれだけの映画なんだけど、演出が小気味良く、細かなところに気もきいていてとてもよかった。「どれだけ真面目にやってても、結局は要領のいいクラスの一軍が全部美味しいところを持ってくんだろ!」的な二人のやっかみまじりの怒り、妬みにはおおいに共感してしまい、それだけでちょっと見る目が甘くなってしまったところもあるかもしれない(笑)。主人公二人にキレイどころを配しない辺り、キャスティングもお見事(邦画でやったら絶対にキレイどころを配して、「いやオメーも一軍側だろうが!」というどっちらけ映画になっていそう)。世評の高さにちょっとハードルを上げてしまったけど、そういう色目を抜きにして、ぜひとも素直に楽しんでほしい映画。おもしろかった。