いの

ブルーノート・レコード ジャズを超えてのいののネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます



穏やかで、物静かだった父。父の愛したもののひとつがジャズだった。質素な家には不釣り合いの、天井から吊り下げられた2つのスピーカー。いつもジャズが流れていた。私は小さかった頃、父のお供として、時には遠征して、ジャズのライヴに連れて行かれた。父の隣で、ウトウトしていてもなんでも、とにかくお利口に座っていればそれで良かった。父が生きていれば、誰のライヴに、何処に行ったのか、わかるのにな。尋ねて確かめることはもうできない。きっと、この映画を観に行ったというだけで、よろこんでくれているだろう。私は、なるべくウトウトせず、なるべく多くを理解しようと、頑張ってはみた。でも、やっぱりうまくはいかなかった。仕事帰りでもなかったのに。それでも。亡き父と一緒に座って、観たつもりでいる。


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帰り際に、ポスターを眺めてみた。「ジャズの過去・現在・未来がここにある。」「ジャズを超えて」と記されていた。過去のレーベルの立ち上げの話から、ケンドリック・ラマーとのコラボまで。ジャズは、過去の産物ではなくて、未来へと、魂は不変に、でも形は自在に変化しながら、続いていくものとなるのだろう。初めてジャズのCDを買っちゃった。(といってもサントラ盤)(といいつつ、未だに未開封)でもでも、これが私の第一歩。
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