後味悪い、
胸の内がもやもやするSF映画でした。
思い出したくないけれど、時々思い出しちゃう映画ってありますよね。
そういう意味で、今作もファンが多くついてる映画ではないでしょうか。
ノーベル文学賞受賞しているハリー・マーティンソン原作の同名小説の映画化。
原作は1956刊。
ハリー・マーティンソンは、スウェーデン人。
今作も北欧ふうの雰囲気でした。
火星に行けたとしても、宇宙船の延長のような生活が続くわけだから、覚悟があっても良いのになぁ。
森の人、北欧の人には、人工閉鎖空間は辛かったんでしょうね。
日本人なら、同じ事態に陥ったとしたも、もっとうまく適応し、宇宙船運営ができそうな気がしました。
万人におすすめできる映画ではないですが、SF好きにはささるでしょう。
宇宙エレベーターとか、巨大宇宙船、ファッション、デザインが興味深かったです。
地球が放射能に汚染され、火星へ移住をはじめた人類。
その移住船 アニアーラが、事故に遭う。
燃料を放出するしかなくなったため、火星への航路に戻れなくなった。
8000人が宇宙をさまようことになる。
食料は自給自足できるし、レジャー施設は揃ってはいたので、ちょっとした都市といってもよい。
ただ、船内の人々は閉鎖空間で、気持ちが落ち込む。
人々は、MIMAという人工知能の作る世界に没入し、気持ちの捌け口にするが、人々の負の感情を受けとめきれず、MIMA自身が自死を選ぶ。
数年後、宇宙船に高速で近づいてくる槍状の物体が発見される。
救援のための燃料が積まれているのではないか。
ところが、希望は打ち砕かれる。
槍状の物体を調べても、それが何かすらも分からない。
乗員乗客の運命は如何に?