このレビューはネタバレを含みます
割とわかりやすい特殊能力を持っていて、かつ人間社会でもきっちり成功してそうな男性2人が「組織の方針だから」諦めてしまうのは結構示唆的なものに見えた。
対して「いやだめだろ」って抵抗するのは耳が聞こえない彼女と、ゲイのパートナーと仲良く暮らしていた彼と、自らの能力や仕事ぶりを卑下してしまう彼女だったりする。
気が遠くなりそうなスパンの時の流れを扱い、10人ものヒーローが登場するスケールの大きな物語でありながら、我々が(というよりは「弱き者が」)苦しむマチズモやそれに類するものがそこにちゃんとある。
いまここで生きる者たちに向けられた感じがすごくあって、居心地が非常に良い映画だと思った。
バリーコーガン演じる彼とか、もっと活躍みたいなあと思うけどこれ以上は尺的に難しいよね。