コーディー

スクールズ・アウトのコーディーのレビュー・感想・評価

スクールズ・アウト(2018年製作の映画)
3.5
ただの生意気ではない優秀な思考により辿り着く絶望という真理。子供の可愛げどころか人間性の基準が他とは異なる6人の生徒。彼らにとって薄っぺらな教師の言葉など何の意味も持たず嫌悪しかない。一向に溝埋まらぬまま漂う不穏、彼らの直視する現実がジメジメ纏わり付くw

不条理な世界に弱者として飲まれる恐怖。そこから目を逸らさず探究を続ける様子は周りからすれば異様だし、感情が無いようにも見える。けれど名門校の優秀な成績だけでは抗えない弱者の壁に必死に向き合ってるようにも見えた。
生命力みなぎる合唱シーンが印象的だったり、最後まで揺さぶる展開も面白い。

授業中の先生が自殺という衝撃的な始まりから、不条理を映す割とハードな描写もあったりとジャンルを絞らせない展開にも惹きつけられる。中学生の先の読めない思考と謎めいた存在感も程良く怖くて地味やけどこのザワザワ好きですよ。

まあ翻弄される新任教師がやや短絡的というか、軽率な気もするけどw