どこまでが実話で、どこからがつくられたお話か、にわかには確認できないところはあるが、平穏に1人で暮らす老女に、ある日、突然、スパイ容疑がかけられ逮捕されるところから物語は始まる。どうやら実話を基にしたイギリスのベストセラー小説が原作のようなのだが、最後、たどり着くのが日本にも関係する事項のため、なかなか興味深いストーリーだ。
結局、主人公の老女は、ソ連のKGBに情報を流していたという容疑で告発されるのだが、そこから炙り出されていく人間関係の描き方もなかなかミステリアスに描かれており面白い。第二次大戦から冷戦の時代にかけての、当時の歴史的背景も踏まえながら観ると、かなり物語に没入できるかもしれない。。原題は「Red Joan」ということで、これだととてもわかりやすいかもしれない。