藤沢にあるお気に入りのミニシアター「シネコヤ」にて鑑賞。(https://parismag.jp/bread/15006)
いわゆる少年が自立し大人になる成長過程を描いた作品。少し前だと『リトルダンサー』最近だと『シング・ストリート』が近似値。この手の作品が好きな方には満足いただけるのでは。
成長する為にはカンフル剤が必要で、『リトルダンサー』ならば当然バレェダンス、『シング・ストリート』の場合はバンド活動。今回のそれはなんと「ブルース・スプリングスティーン」!
現状に対する不満(保守的な家庭環境、マイノリティ問題、住んでいる場所柄等々)に対して、上記カンフル剤を活用する事で力を蓄え、自身の考えを深め、精神成長し、新たなステージへと挑戦していく。
しかし、成長することで、実は現状の環境も自身にとって大切で、かけがえの無いものであるということも同時に気付く。
このようないわゆる歌舞伎の形のような押えどころを全てきちんと踏まえていて、何度もカタルシスを感じる良質な映画だった。
ここぞという場面で演奏される『BORN TO RUN』には思わず、「待ってました〜!」と心で叫んでしまった(笑)