糸の甘口映画のネタバレレビュー・内容・結末

最初は「ちょっと暗い話なのかな」と思いましたが、段々と話が膨らんで来て大変惹き込まれました。
いくつかの話があるけど、それは主役の2人に関することということもあり、次第に繋がっていくのも『糸』だなと思いました。
セリフにも共感される方もたくさんいらっしゃるんじゃないかな。
運命の糸についてとか、普通に生きたいだけなのによ！の言葉に一瞬で自分の日々の暮らしを重ねてしまいます。

主演の2人を始め、出てくる役者さんたちが有名でキャリアもある方達というのも作品に厚みを持たせていたなと思います。
個人的に初見の子役の方達もとてもよくて、彼らがいたからこそのこの作品の良さだと思います。

最後のフェリーのシーンは出来すぎなのかもしれないけど、やっぱり「ああなって欲しい」と思う通りになってカタルシスでした。
2人の手が重なった時、これまで交わりそうになりながらも重ならなかった縦の糸と横の糸が結ばれたような気持ちになりました。

周りの人たちにもストーリーがあり、それを軸に絡めつつ収束させる、王道と言えば王道的な展開かもしれませんが、演者さんたちのしっかりとしたパフォーマンスが王道という道を作り上げた作品だと思います。
すごくいい作品を観たなと思いました。

それと、作中に2人の方が歌われた「ファイト！」、あの役の人が歌ったらあんな感じになるという歌い方をしたのかな。
だとしたら役者さんって、セリフだけじゃなく歌い方まで演技できるってすごい！と思えるぐらい、榮倉奈々さんと成田凌さんではなく、香と竹原が歌っている感じがして、どちらも胸に響きました。